【体験談あり】オーストラリアで運転する前に知っておくべき注意点とは?

オーストラリアの道路に立っている右側通行を示す道路標識。

オーストラリアでの運転には、日本とは異なるルールや習慣があります。
左側通行など似ている部分があります。一方で、ラウンドアバウトや動物との接触事故、厳しい交通監視制度など、戸惑う点も多いのも事実です。私自身、初めて渡豪した際にラウンドアバウトの存在すら知らず、運転にとても苦労しました。ここでは、現地でスムーズに運転するために押さえておきたいポイントを、体験談も交えてわかりやすく解説します。

目次

基本の交通ルールと標識の違い

オーストラリアの交通ルールには日本と共通する点もあります。しかし、細かな違いを理解しておかないと、思わぬトラブルにつながります。まずは基本となる通行の方向や標識の特徴について見ていきましょう。

左側通行だが油断は禁物

オーストラリアも日本と同じく左側通行です。しかし、道路幅が広く、交通の流れが速いことが多いため注意が必要です。特に郊外の一本道では、後続車に煽られないように流れに乗る意識が大切です。

標識は英語、形と色で覚える

一方通行を示す交通標識。

「STOP」「GIVE WAY(ゆずれ)」「MERGE(合流)」など、標識はすべて英語です。意味がわからなくても、形や色で即座に判断できるようにしておくと安心です。

ハザードランプは緊急時のみ

日本では「ありがとう」の合図としてハザードランプを使うことがあります。しかし、オーストラリアではハザード=緊急事態のサインです。故障・事故・路上停止など、本当に危険な状況でしか使ってはいけません。そのため、感謝の意味で点灯するのはNGです。うっかり点けてしまうと、後続車に「何かトラブルが起きたのか?」と勘違いさせてしまう可能性があります。

ラウンドアバウトの走り方

上空から写されたラウンドアバウト。

信号の代わりに使われる「ラウンドアバウト(環状交差点)」は、日本ではほとんど馴染みがありません。オーストラリアでは一般的で、正しい通行ルールを知らないと混乱してしまう可能性があります。

右から来る車に優先権あり

基本ルールは右優先です。右側から進入してくる車がいたら、必ず譲ってから進入します。最初は戸惑いますが、慣れてくると信号よりもスムーズに感じることもあります。

ウインカー操作は出口に応じて

左折は左ウインカー、直進は出口前で左ウインカー、右折・Uターンは右ウインカーで進入し、出口で左に切り替える。操作に戸惑いやすいので、練習しておくと安心です。

スピード制限と罰則の厳しさ

スピード違反を感知するスピードカメラ。

オーストラリアはスピード違反に対する取り締まりが非常に厳しいです。見えない場所にカメラが設置されていることも珍しくありません。知らずに違反して後から通知が来るケースもあります。

エリアごとの制限に注意

都市部は50〜60km/h、郊外や高速道路は100〜110km/hが一般的です。スクールゾーンでは時間帯により40km/h制限になるので、標識に注意が必要です。

草むらに隠れたオービス

見た目ではわからない位置にスピードカメラ(オービス)が設置されていることがあります。油断していると知らぬ間に違反になり、後日突然罰金通知が届いて驚くこともあります。実際に私は、スピード違反で罰金を支払った経験があります。そして罰金は日本に比べて驚愕の高額です。それ以来、スピード違反で捕まらないように細心の注意を払っています。

スピード違反で罰金を支払った話はこちらで読むことができます。

動物との接触事故に注意

カンガルー、コアラ、ウォンバットの出没注意を促す交通標識

オーストラリアの道路では、動物と接触する危険も大きなリスクのひとつです。特に夜間や郊外では、カンガルーとの衝突事故が多発しています。

カンガルーは本当に出る

日本では動物出没注意の標識があっても実際に動物に遭遇することはめったにありません。しかし、オーストラリアでは本当に動物が出ます。郊外を車で走ると、路肩に亡くなったカンガルーが横たわっている光景をよく目にします。これは現地では珍しくない日常で、私も初めて見たときは大きなショックを受けました。

減速せず走り抜けるのが鉄則

衝突しそうになっても、急ブレーキをかけずそのまま走り抜けるのが基本です。後続車がいる場合、減速すると玉突き事故を起こす危険があるからです。もちろん回避できる距離なら避けますが、咄嗟の判断では「走り抜ける勇気」も必要だと教えられました。

飲酒運転とスマホ使用は絶対NG

日本以上に厳しく規制されているのが飲酒運転とスマートフォンの使用です。違反金も高額で、少しの油断が取り返しのつかないトラブルに発展します。

飲酒の運転基準

一般ドライバーの許容範囲は血中アルコール濃度0.05%以下です。
しかし、新規取得者や職業ドライバーは完全な禁酒が求められます。交通ルールが違う異国での運転なので、外食時の1杯でも運転を避けるのが無難でしょう。

スマホは固定&音声操作のみ

運転中のスマートフォン操作は禁止されています。
ナビゲーションを使用する場合も、ホルダーに固定して音声操作のみが認められます。もちろん、信号待ちや渋滞中の操作もNGです。特にクイーンズランド州は厳しい取り締まりです。違反金もとても高額です。運転する際は、スマートフォンをサイレントモードにして鞄の中など手の届かないところに保管しておきましょう。

オーストラリアで罰金が高額な交通違反について、こちらで詳しく解説しています。

レンタカー・国際免許証の利用について

観光や短期滞在者がオーストラリアで運転する場合、国際免許証とレンタカー利用が一般的です。必要な書類や保険の確認も忘れずに行いましょう。

国際免許証+日本の免許証を携帯

オーストラリアでは、日本で発行された国際免許証が利用可能です。ただし、州によって条件が異なります。
例えば、シドニーがあるニューサウスウェールズ州では、滞在が3か月を超える場合は現地免許が必要です。また、ケアンズやゴールドコーストがあるクイーンズランド州は、滞在ビザによって国際免許を使える期間が異なります。
3か月を超える滞在を予定している方は、訪問先の規定を事前に確認しておきましょう。

任意保険の加入は必須

レンタカー利用時は保険内容をしっかりチェックしましょう。対人・対物・車両保険が含まれているかを確認し、不安な場合は補償追加も検討してください。動物との接触事故が多発する夜間・早朝に運転する可能性がある方は、保障内容を十分にチェックしてください。私は、慣れない土地での運転なので、いつも十分な補償を付けます。

まとめ

オーストラリアでの運転は、日本と似ているようでまったく違います。ラウンドアバウトや動物との接触、厳格な交通ルールなど、戸惑う場面は多いですが、事前に知識を持っておけば安心です。スピードの出しすぎやスマホ使用を避け、安全第一で異国のドライブを楽しみましょう。

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この記事を書いた人

日本とオーストラリア、二つの国に縁を持つWebデザイナー兼ライター。
オーストラリア人のパートナーとともに、多文化な価値観に触れる日々を送りながら、三人のティーンエイジャーの母としても奮闘中。
このブログ「Two Country Life」では、実体験をもとに、日本とオーストラリアの暮らしや文化の違いを発信し、異文化理解の架け橋となることを目指しています。

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