違いにびっくり!日本とオーストラリアの家族観と子育て

自然の中でのびのび遊ぶ小学生の男の子たち

子育てや家族のつながりの考え方には、日本とオーストラリアで大きな違いがあります。日本は協調性や集団意識を重視する一方、オーストラリアは自立や個性を大切にします。ここでは、家族観や育児スタイル、制度面の違いを比較し、それぞれの特徴と背景をわかりやすく解説します。

目次

日本とオーストラリアの家族観の違いとは?

家族のあり方は、国や文化によって大きく異なります。日本では、家族の絆や世代間のつながりが重視されます。一方、オーストラリアでは個人の自立や自由が尊重されます。

家族のつながり方の違い  日本は「絆」、オーストラリアは「自立」

家族が手のひらを合わせ、家族の絆を大切にしている。

家族のあり方は文化によって大きく異なります。
日本では家族の絆や世代間のつながりが重視され、親子は非常に密接な関係を築きます。子どもが大人になっても実家に住み続けるのは珍しくなく、助け合いや支え合いが自然な価値観です。
一方、オーストラリアでは「個人の自立」が尊重されます。18歳前後で家を出て一人暮らしを始めるのが一般的です。親は精神的に支えますが、見守る存在として距離を取ります。あくまで一人の人間としての成長を尊重します。

家族観の違いについてはこちらでも詳しく解説しています。

親と子の距離感に見る文化的価値観の違い

日本では、親が子どもの進路や就職、結婚まで関与することがよくあります。子どもも家族の期待を重視し、決断に家族の意向を取り入れがちです。
対してオーストラリアでは、小さな頃から「自分のことは自分で決める」ことを学びます。親は子どもの自主性を重視し、進路や人生の選択を尊重します。これは「協調重視の日本」と「個人尊重のオーストラリア」という文化の違いを反映しています。

子育てスタイルの違い:日本式 vs オーストラリア式

子育ての考え方や日常の関わり方は、国によって大きく異なります。日本は「きちんと育てる」スタイルで、集団行動やしつけ、礼儀を重んじます。しかし、オーストラリアは「のびのび育てる」スタイルです。個性や自由を大切にした育児が一般的です。

子育てスタイルの違い:きちんと vs のびのび

個性を尊重しながら保育を進める先生。

日本の育児は「しつけ」「ルールを守ること」「集団行動」がとても大切にされています。挨拶や礼儀、公共マナーを幼少期から教えることが一般的です。そして周囲と足並みを揃えることが求められます。親も「周囲に迷惑をかけない子」を意識して育てます。
一方、オーストラリアでは子どもの自由や個性を尊重する育て方が主流です。「自分らしさ」や「自分の意見を持つこと」が大切にされます。多少の失敗や騒がしさも成長の一部と捉え、のびのびと育てる雰囲気があります。

教育と学習サポートの違い

母親が幼い子供に熱心に学習をサポートしている。

日本の教育環境は、学力重視で一斉指導が中心です。小学校から塾や習い事に通う子どもも多く、家庭でも親が積極的に学習をサポートする傾向があります。特に受験を意識した教育に熱心です。「正解を求める力」が重視される場面が多くみられます。
一方、オーストラリアでは「学ぶ楽しさ」や「自分で考える力」に重点を置いています。そのため、個々のペースに合わせた指導が行われます。成績よりも思考力や創造性、協調性を伸ばすことが大切にされています。学校と家庭が協力しながら子どもを育てる姿勢が根付いていいます。

日本とオーストラリアの教育制度の違いはこちらで詳しく解説しています。

育児支援制度と社会的サポートの違い

実際に子育てをしていると、制度や社会のサポートがどれだけ心強いかを実感します。日本とオーストラリアでは、育休や保育、地域の支援のあり方がかなり違っていて、それぞれに良さと課題があります。

育児支援制度と社会的サポートの違い

保育施設で音楽の授業をする男性の先生。

日本とオーストラリアでは、制度面でも違いは明確にみられます。
日本は育休制度は子どもが満1歳まで取得可能です。しかし、職場風潮による取得のしづらさや復帰後のサポート体制、待機児童の問題が課題です。保育環境は改善されつつあるものの、まだハードルは高めです。
一方、オーストラリアでは有給育児休暇は最大18週間と短めです。しかし、保育サービスが多様で柔軟性が高いのが特徴です。たとえば「ロングデイケア(長時間保育施設)」「ファミリーデイケア(自宅保育)」など選択肢が広く、働く親のライフスタイルに合わせた子育てがしやすい環境が整っています。また、政府からの保育補助もあります。

地域コミュニティや子育てサポート体制の違い

日本では、自治体主導の子育て支援センターや一時保育、講座や親子イベントなどのサポートが提供されています。ただし、利用には事前予約や手続きの煩雑さがネックになりがちです。
一方、オーストラリアでは地域のコミュニティセンターや公立図書館で行われる読み聞かせイベントや親子向けのワークショップが日常的に開催され、予約不要で気軽に参加できます。また、近所のママ同士の助け合いも自然に行われる文化が根付いています。

まとめ

日本とオーストラリアの家族観や子育てスタイルには、文化や社会制度の違いがはっきりと表れています。
日本では家族の絆や教育の厳しさを重んじ、協調性を育てるスタイル。一方オーストラリアでは、個性と自立を伸ばす子育てが中心です。それぞれの良さを理解し、自分たちに合った子育てスタイルを見つけることが大切です。

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この記事を書いた人

日本とオーストラリア、二つの国に縁を持つWebデザイナー兼ライター。
オーストラリア人のパートナーとともに、多文化な価値観に触れる日々を送りながら、三人のティーンエイジャーの母としても奮闘中。
このブログ「Two Country Life」では、実体験をもとに、日本とオーストラリアの暮らしや文化の違いを発信し、異文化理解の架け橋となることを目指しています。

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