オーストラリアに根付くティー文化と学校生活の驚き

子どもたちがモーニングティータイムに外でフルーツを食べている。

オーストラリアの学校に「ティータイム」があると聞いて、最初は本当に驚きました。授業の途中、10時頃になると子どもたちは一斉におやつと飲み物を取り出します。そしてのんびりとモーニングティーの時間を楽しみます。日本では見られないこの習慣は、実はイギリスの文化を色濃く受け継いでいます。お茶の時間が日常にしっかり根づいていることに、文化の違いを強く感じました。ここでは、オーストラリアのティータイム文化について、学校生活を中心にご紹介します。

目次

学校の「モーニングティー」の実態とは?

オーストラリアの学校では「モーニングティー」が一般的です。授業の合間に子どもたちが軽食や飲み物をとりながらリラックスする大切な時間です。初めてその光景を見たときは、日本とのあまりの違いに驚かされました。どんなものを食べているの?どうやって過ごしているの?ここでは、現地で実際に見たティータイムの様子をご紹介します。

子どもたちは何を食べているの?中身をのぞいてみた

モーニングティーは、だいたい午前10時前後に設けられる短い休憩時間です。
子どもたちはそれぞれお弁当箱やスナックパックを取り出し、手作りのマフィンやクラッカー、フルーツ、ビスケットなどをゆったり食べています。飲み物は水筒に入れた水か、甘くないティーやジュースが一般的です。

外でのんびり食べる、自由な休憩スタイル

男女2人の子どもが屋外で座ってサンドウィッチを食べながらモーニングティータイムを楽しんでいる。

オーストラリアでは、「机に向かって決められた時間に一斉に食べる。」という日本の習慣とはまったく異なります。外の芝生でピクニックのように座って食べる姿も見られます。とても自由でのびのびとした雰囲気です。「食事=コミュニケーションとリラックスの時間」として大切にされているのが印象的でした。

ティー文化が暮らしに根付く背景

オーストラリアの学校に限らず、ティータイムは人々の暮らしにしっかりと根付いています。
ティータイムは朝の一杯から始まります。午前と午後に軽く飲む紅茶やコーヒー。そして添えられるスイーツやビスケットを楽しむ時間があります。ティータイム文化の背景には、かつての宗主国であるイギリスの影響があります。オーストラリアのティー文化がどのように生活の一部となっているでしょうか。そのあり方が人々の時間の使い方にどのように影響しているのかを見ていきましょう。

イギリス文化がもたらしたティータイムの伝統

ティータイムの定番の紅茶とクッキーの組合せ。

オーストラリアのティータイム文化の根本には、イギリスのティータイムの習慣があります。18世紀から19世紀にかけてイギリスから多くの移民が渡ってきました。そして彼らの生活様式がそのままオーストラリアにも根付きました。食卓に紅茶があること、ケーキやビスケットを添えること、人と会話を楽しみながら飲むこと。すべてが日常の中の小さな贅沢として受け継がれているのです。
このティータイム文化は、「時間を楽しむ」ライフスタイルとも深く結びついています。決して日本のように「効率優先」ではないのです。

暮らしに溶け込む「お茶の時間」というリズム

ミックスナッツが入った小さなタッパーがたくさん並んでいる。

オーストラリアでは、朝の「モーニングティー」だけではありません。午後の「アフタヌーンティー」も広く親しまれています。職場でもティータイムがあります。10時や15時になると、紅茶やコーヒーを片手に一息つくのが当たり前の習慣です。
私のパートナーは、お弁当の他に、10時と3時のおやつを持って行きます。ミックスナッツやシリアルバーなどヘルシーなものが喜ばれます。初めは当たり前のようにおやつを持っていくことに戸惑いました。しかし、ティータイム文化の背景を知ると納得できました。ティータイムは、仕事や学業の合間に心を整える大切なリズムとなっているのです。

実際に見て感じたこと/日本人としての驚き

日本では「お茶の時間」といえば、ホッと一息つく時間。カフェで友人とおしゃべりを楽しんだりする時間です。しかし、オーストラリアではティータイムがもっと日常的です。そして生活のリズムに組み込まれていることに大きな驚きがありました。ここでは、私が現地で感じたリアルな文化の違いや戸惑い、そして気づきをお伝えします。

授業中におやつを食べる!?」という文化の衝撃

学校の屋外でお弁当箱に入ったスナックを食べながらモーニングティーを楽しむ女の子たち。

私が一番驚いたのは、子どもたちが当たり前のようにおやつを持って学校に行くことです。そして教室や芝生の上で自由に食べている姿でした。日本で育った私は、「学校でおやつを食べるなんて!」という感覚が根強くあり、最初は戸惑いもありました。しかし、彼らにとってはそれが文化なのです。
ルールよりも心地よさを大切にする暮らしのスタイルが、ティータイムひとつとっても表れています。文化の違いに驚きながらも、どこか羨ましさを感じた時間でもありました。

小さなおやつに込められた家族の思いやり

母親が小さな娘にお弁当箱に入ったフルーツを渡している。

親が子どものモーニングティー用に毎日ちょっとした手作りスナックを用意することがあります。また、健康志向の家庭は、スナックにナッツやシリアルバー、フルーツなどを用意していました。何気ないことですが、子どもを気遣う優しさと余裕を感じました。おやつには、家族のつながりや食育の意識も見え隠れしています。

まとめ

オーストラリアのティータイム文化は、紅茶やおやつを楽しむだけの時間ではありません。人と人とのつながりや心の余裕を大切にする、暮らしの中の優しいリズムです。学校でも家庭でも、10時や15時のティータイムが当たり前のように存在しています。その自然さに初めは驚きつつも、今ではとても魅力的に感じるようになりました。

時間に追われるのではなく時間を楽しむという発想は、イギリス文化を受け継いでいます。その上に、オーストラリア独自のゆったりとしたライフスタイルが息づいています。
ささやかなひととき「ティータイム」。その価値を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

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