海外を訪れる人にとって、その国のトイレ事情を知ることは滞在中の健康と直結すると言っても過言ではありません。オーストラリアのトイレは日本のように清潔ですが、ウォシュレットは珍しい存在です。ここでは、オーストラリアのトイレ事情と、ウォシュレットや音姫の有無による文化の違い、そして快適さを保つための工夫をご紹介します。これから渡豪する方には必見の内容です。
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オーストラリアの一般的なトイレ事情
日本では快適で多機能なトイレが当たり前です。しかし、オーストラリアでは少し事情が異なります。公共トイレの設置状況や清潔さ、そして紙文化に根ざした使い方など、慣れないと戸惑う点もあります。まずは、オーストラリアの基本的なトイレ事情から紹介します。
公共トイレは多いが、日本ほどではない
オーストラリアは公共トイレの数は比較的多めです。公園やショッピングモール、駅などに設置されていますが、清掃状態や設備のレベルにはばらつきがあります。日本のように自動でドアが開いたり、自動水栓や除菌スプレーが置かれていることはあまり期待できません。機能面では日本のトイレの快適さに敵わないというのが正直なところです。
紙の質や使い方の違い

トイレットペーパーも日本とは少し違います。オーストラリアでは厚手でしっかりした紙が主流ですが、その分ロールの減りも早く、紙だけで済ませるのが基本。ビデやウォシュレットの文化がないため、「洗う」より「拭く」が当たり前なのです。
また、使用済みの紙はトイレに流して問題ないですが、稀に水圧が弱い場所もあるため注意が必要です。
水洗ボタンの仕組みにびっくり

初めてオーストラリアのトイレを使ったとき、水の流し方が日本とまったく違って戸惑いました。日本ではペダルを下げるタイプや、タンク横のレバー式が一般的ですが、オーストラリアではタンク上部の押しボタン式が主流です。
しかもボタンが2つに分かれていて、水量の多い・少ないを自分で選べる仕組みになっています。「節水意識が高い国なんだな」と感心すると同時に、初めて見る構造に「どっちを押せばいいの!?」と個室の中で1人で軽いパニックになったのを覚えています。
便座の高さにもカルチャーショック
さらに驚いたのは、便座の高さ。オーストラリアのトイレは日本よりも少し高めに設計されていて、人によっては、便座に座ると足が浮いてしまうことも…。私は、まるで子どもがトイレに座っているかのような光景になってしまいます。トイレのたびに日本人体型を呪いたくなります(笑)体形に合わせて座りやすいように便座の位置が設計されているのでしょう。「こんなところにも文化差があったのか…」と、思わぬ形で日本のトイレのありがたさを再確認することになりました。
ウォシュレットは未知の快適さ?
ウォシュレットを使ったことがある人なら、その快適さを一度は実感したことがあるはず。でも実は、オーストラリアではウォシュレットがほとんど普及していません。なぜこれほどまでに広まっていないのか。そして、ウォシュレット歴15年以上のパートナーが直面するトイレの苦悩とは?
オーストラリアでウォシュレットを見かけない理由
オーストラリアでは「Bidet(ビデ)」という言葉は知られていますが、実際に設置している家庭はごくわずか。高級ホテルや一部のこだわり住宅でようやく見かける程度のようです。
理由のひとつには、水道や電源の設計上、ウォシュレットの導入が難しいことが挙げられます。また、「トイレは紙で済ませるもの」という文化的背景も、普及の障壁となっています。
使った人はもう戻れない!?
私のパートナーは、オーストラリア人でありながら、すでに20年以上ウォシュレットを愛用しています。彼にとっては、日本のトイレが「世界一快適」なのです。
そしてオーストラリアに帰省すると、「オーストラリアのトイレのこれだけは耐えられない」と真剣に言い出すほど。ポータブルウォシュレットを購入して持ち歩く姿は、もはやトイレ革命家のようです。
日本人とオーストラリア人、トイレ文化の認識の違い
トイレは個人的な空間でありながら、文化によってマナーや価値観が大きく異なる場所でもあります。とくに音に対する配慮の違いには戸惑うこともしばしば。日本人として身についてしまった静けさのマナーは、オーストラリアではどう受け取られるのでしょうか?
音姫文化と「音マナー」の戸惑い:オーストラリアではマナー違反?

私が個人的に戸惑っているのが「音」に関するマナーです。
日本では、トイレの排泄音を隠すための「音姫」が広く普及しています。私自身もいつの間にか音が聞こえないように注意を払っています。それが思いやりやエチケットだと自然に思うようになっていました。
しかし、オーストラリアでは音姫のような装置は見かけません。排泄音が聞こえてもマナー違反にはならないのでしょうか?結論から言うと、オーストラリアでは排泄音が聞こえてもマナー違反とは見なされません。その理由は、文化的背景の違いにあります。
欧米圏では「トイレの音を隠す」という発想自体があまり一般的ではありません。音より衛生面や清潔さに重きを置く傾向があります。アメリカでは「音を消すために水を何度も流すほうが水の無駄づかい」と言われることもあるほどです。
オーストラリアもこの考えに近く、音に対して過剰に反応する文化ではないようです。そのためトイレの音に周囲の人は全く気にしていないことが多いです。もちろん、静かな場所では多少の配慮はあるかもしれません。しかし、日本のように音を消す専用の装置があるほど繊細な対応は一般的ではありません。
とはいえ、長年日本の「音を消すマナー」の中で生きてきた私。なかなかその感覚が抜けず、いまだに少し気になってしまうこともあります。
オーストラリアでウォシュレット愛を貫くには
ウォシュレットの快適さを一度知ってしまったら、海外でも手放せない。そんな人のために、旅先や海外生活でも取り入れられるアイテムや方法をご紹介します。工夫次第で、海外でも自分らしいトイレ環境を整えることができます。
旅行者向け対策アイテム
日本の快適さを手放せない方には、携帯型ウォシュレットがおすすめです。ポータブルタイプは、ペットボトルのように水を入れて使用でき、操作も簡単。海外旅行や出張には必須アイテムと言えるでしょう。
私が実際に使っている携帯ウォシュレットは、Amazonでも購入できます。気になる方はこちらからチェックできます。▶︎TOTOいつでもどこでも携帯ウォシュレット
また、ウェットティッシュやウォータータイプのトイレットペーパーも、応急的な対応には役立ちます。私は、赤ちゃん用の水に流せるおしりふきを常に持ち歩いています。トイレ以外でも、手を拭いたり、虫に刺された後に拭いたり用途は幅広いので、とても便利です。
自宅導入のための工夫と現実
オーストラリアの住宅にウォシュレットを取り付ける場合、配管や電源工事が必要なケースもあります。ただし、最近は工具不要で取り付けられる「ノズル式ビデアタッチメント」なども販売されており、DIYが得意な方であれば比較的簡単に導入できます。
私のパートナーは、もし自分がオーストラリアに住むことになったらウォシュレットを設置すると言っています。トイレのたびに「なんでないんだ!」と嘆かれると、こちらも「ぜひ設置しよう!」という気になります。
ウォシュレットは文化を超えて愛される存在
トイレ文化はその国の暮らしを象徴するもののひとつです。ウォシュレットの快適さは「文化を超えた存在」だと感じます。一度体験するともう戻れないという人が多いのも納得です。
オーストラリアではまだまだ珍しい存在です。しかし、ポータブルウォシュレットや後付けビデなど、工夫次第で快適さは手に入ります。そして、日本のトイレ文化に触れたオーストラリア人がその魅力を広めていくことで、少しずつ変化が生まれていくかもしれません。
あなたも、自分の快適さを海外で手放さない方法を、ぜひ見つけてみてください。
