日本でセックスレスが増える理由とは?文化・住宅事情・夫婦関係を解説

セックスレスに悩む夫婦が背中合わせに座るベッドのイメージ

「日本はセックスレス大国」と言われることがあります。
実際に、世界的に見ても日本人夫婦の性生活の頻度は低いという調査結果を目にすることがあります。その一方で、日本には風俗産業や疑似恋愛産業が発達し、性的なコンテンツも多く存在しています。それなのに、なぜ夫婦間ではセックスレスが起こりやすいのでしょうか。
私自身、日本人として暮らしながら、オーストラリア人のパートナーと過ごす中で、夫婦や恋人の関係性に大きな違いを感じてきました。また、自分自身の結婚生活を振り返ると、日本では「家族になると男女ではなくなる」という空気も感じてきました。

ここでは、日本でセックスレスが増える理由を、文化・住宅事情・働き方・性への価値観という視点から考えていきます。

目次

日本でセックスレスが多いと言われる理由

日本でセックスレスが多い理由として、よく挙げられるのが次のようなものです。

  • 仕事で疲れている
  • 子育てで余裕がない
  • 性欲の差がある
  • コミュニケーション不足
  • 夫婦関係のマンネリ化

どれもよく聞く理由ですが、実際にはそれだけではないと感じます。

日本には、セックスレスになりやすい社会的・文化的背景がいくつも重なっています。単に「仲が悪いから」ではなく、環境そのものが夫婦の営みを遠ざけている場合も少なくありません。

日本の夫婦は「家族化」しやすい

日本では、恋人同士だった男女が結婚し、子どもが生まれると、一気に「家族」になります。女性は「妻」から「母」へ。男性は「夫」から「父」へ。そして、恋愛関係よりも役割分担が優先されやすくなります。

  • 家事をする人
  • 育児をする人
  • 稼ぐ人
  • 家計を守る人

こうして、男女というより「共同生活者」になりやすいのです。

私自身、結婚生活の中で「子どもの母親」という立場が強くなり、女性として見られていないのではないかと感じたことがあります。

また、立会出産をきっかけに「女性として見られなくなった」と感じる夫婦の話も耳にします。もちろん全員ではありませんが、そう感じる男性も一定数いるようです。

日本では夫婦が「恋人」から「家族」に変化しやすく、そのことがセックスレスの一因になっているのかもしれません。

日本の住宅事情が夫婦の時間を奪う

私は、日本の住宅事情も大きな原因だと感じています。日本の家は、海外に比べると狭いことが多いです。特に都市部では、子どもがいる家庭でも寝室が十分に分かれていないこともあります。

例えば、

  • 子どもと同じ部屋で寝る
  • 壁が薄い
  • 生活音が響く
  • 隣室に子どもがいる

このような環境では、夫婦の営みを持つこと自体が難しくなります。

さらに、小学校中学年以降になると、子どもの生活リズムが夜型になってきます。夜遅くまで起きていたり、性に敏感な年ごろになったりすると、ますます気を遣うようになります。

「その気がない」のではなく、物理的に難しい。これは、日本特有の住宅事情が関係していると感じます。

日本では性について話しにくい文化がある

今回、日本のセックスレスについて調べていて感じたのが、性に対する情報の少なさです。
日本にはAVや風俗など、性的なコンテンツはあふれています。しかし、夫婦の性について真面目に語る情報は少ないです。

例えば、夫婦でどう話し合うか、性欲の差をどう埋めるか、セックスレスをどう改善するか、といった情報は、意外と見つかりません。「恥ずかしい」「人に相談しにくい」「話題にしにくい」そんな空気があります。これは、日本の「察する文化」や「内向き文化」が関係しているように感じます。

オーストラリアでは、性教育やカウンセリングが比較的オープンです。夫婦で話し合うことも珍しくありません。

日本では、問題があっても話し合わず、そのまま自然消滅のようにセックスレスになるケースも多いのではないでしょうか。

性的欲求が外に向きやすい日本の文化

東京都新宿区の歓楽街、歌舞伎町

日本では、夫婦間で満たされないものを外に求める文化も感じます。

例えば、キャバクラ・スナック、性風俗店・アダルトビデオ、パパ活、推し活、ホストクラブ。これらは、単純に性欲だけではありません。承認欲求、癒し、会話、疑似恋愛、刺激を求めている人も多いでしょう。

私の親世代は、団塊世代・高度経済成長期。「男は外で働き、女は家庭を守る」という時代でした。その頃には「男の甲斐性」という言葉があり、愛人を持つ男性も珍しくなかった時代があります。実際に、私の元夫の父親も愛人と生活していました。そして元夫自身も、女性との快楽を外で処理する感覚が強い人でした。こうした価値観は、親から子へ影響していることもあるのかもしれません。

オーストラリアではパートナーとの時間を大切にする人が多い

一方で、オーストラリア人のパートナーと付き合って感じるのは、「外で癒しを求める文化」の違いです。

パートナーも、その友人たちも、キャバクラやスナック、性風俗の話をほとんどしません。「そんなところで時間とお金を使うくらいなら、パートナーと一緒に楽しい時間を過ごしたい。」と言います。とてもシンプルですが、日本人男性との価値観の違いを感じました。

オーストラリアでは、カップル単位で行動することが多いです。外食、パーティー、友人の家に行くのも一緒です。カップルの時間そのものが娯楽になっているように感じます。

この文化の違いも、セックスレスや外部産業への依存に影響しているのかもしれません。

まとめ:セックスレスは個人の問題だけではない

日本でセックスレスが多い理由は、単純に夫婦仲だけの問題ではないと感じます。そこには、

  • 家族化しやすい夫婦文化
  • 狭い住宅事情
  • 長時間労働
  • 性について話しにくい文化
  • 外で癒しを求める文化

など、さまざまな背景があります。

逆に、オーストラリアのように、夫婦で楽しむ文化や、性について話し合う文化があれば、状況は少し変わるのかもしれません。日本のセックスレス問題は夫婦の問題というより、社会と文化の問題でもあると、私は感じています。

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この記事を書いた人

日本とオーストラリア、二つの国に縁を持つWebデザイナー兼ライター。
介護業界で約14年間、現場業務や事業所運営に携わった経験を持つ。

現在はオーストラリア人のパートナーとともに、多文化な価値観に触れる日々を送りながら、三人のティーンエイジャーの母としても奮闘中。

このブログ「Two Country Life」では、日本とオーストラリアを行き来しながら、二つの国の暮らしや文化の違いを実体験をもとに発信しています。異文化理解の架け橋となることを目指しています。

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