多くの外国人旅行者は、電車や新幹線を利用して旅行を楽しみます。実際に、日本の鉄道網はとても発達していて、都市間の移動も驚くほど便利です。でも、日本をもっと自由に楽しみたいなら、ロードトリップという選択肢もおすすめです。
私とパートナーは、年に一度ほど日本国内でロードトリップを楽しんでいます。今回は、東京近郊の厚木から奈良まで車で向かい、奈良を拠点に大阪観光も楽しむ2泊3日の旅をしました。富士山や浜名湖を車窓から眺めながらのドライブ、日本独特の高速道路サービスエリア、奈良公園の鹿、そして大阪・道頓堀で食べたお好み焼き。電車の旅とはまた違う、日本の魅力をたくさん発見することができました。
ここでは、東京から奈良までのロードトリップ体験をもとに、ドライブ旅行をする魅力や注意点、そして奈良・大阪観光の楽しみ方をご紹介します。
日本でロードトリップをおすすめする理由
旅行の手段として、新幹線や電車を利用する人が強いかもしれません。確かに、日本の鉄道網はとても発達していて便利です。でも、時間に余裕があるならロードトリップはとても魅力的な旅のスタイルです。
日本の高速道路は野生動物の心配がない
日本の高速道路は、とても安全で運転しやすい環境が整っています。
私自身、オーストラリアで車を運転していて野生動物と接触した経験があります。カンガルーなどの動物が道路に飛び出してくることがあるため、特に夜間の運転は緊張します。
しかし、日本の高速道路では動物が出てくる心配はほとんどありません。道路はフェンスなどでしっかり管理されているので、安心して長距離ドライブを楽しむことができます。
右ハンドル・左側通行
また、オーストラリアのように右ハンドル・左側通行の国から来る人にとって、日本の道路は非常に運転しやすい環境です。実際にパートナーも、日本での運転はすぐに慣れることができました。ただし、日本の道路は海外に比べて道幅が狭いという特徴があります。私の感覚では、日本の3車線分の幅がオーストラリアの2車線ほどに感じられるほどです。都市部や住宅街では特にこの点に注意が必要です。
特別な風景を見られる
ロードトリップの最大の魅力は、移動そのものが旅になることです。
高速道路を走っていると、山や湖、田園風景など、日本らしいさまざまな景色を見ることができます。パートナーも、車窓から見える風景にいつも興奮しています。「この景色はとても日本らしい!」「こんな景色はロードトリップじゃないと見られない!」と、ドライブの途中でも何度も声を上げていました。
サービスエリアも旅の思い出
さらに、日本のロードトリップを特別なものにしているのが高速道路のサービスエリアです。多くの国では、サービスエリアはトイレ休憩や給油のための場所というイメージですが、日本ではそれ以上の楽しみがあります。レストランやカフェ、コンビニ、お土産ショップなどが充実しているので、休憩の時間さえも旅の楽しみの一つになります。場所によっては、宿泊施設や温泉、足湯、観覧車、ドッグラン、さらにはプラネタリウムまであるサービスエリアもあります。初めて訪れる人は「ここは本当に高速道路の休憩所なの?」と驚くかもしれません。
こうした理由から、日本は実はロードトリップにとても向いている国だと私は感じています。
東京から奈良までのロードトリップ(1日目)
富士山や景色の移り変わりを楽しむ
東京方面から奈良へ車で向かう場合、多くの人が東名高速道路を利用します。高速道路を走っていると、だんだんと緑が増え、都会から離れてきていることを実感します。ビルが並ぶ景色から、山や田園風景へと変わっていく様子は、ロードトリップならではの楽しさです。
大井松田付近を過ぎたころから、遠くに富士山が見えてきます。富士山の裾野はとても広く、日本一の山であることを強く感じさせます。特に冬は、雪をかぶった富士山がとても美しく、堂々とした姿に思わず見とれてしまいます。富士山を後ろに見ながら走っていると、「遠くへ旅に出ている」という気分が一気に高まります。
必ず立ち寄る浜名湖での昼食「鰻重」

私がこのルートを通るたびに思い出すのが、静岡県の浜名湖です。浜名湖周辺は日本でも有名なうなぎの産地で、私はいつも「うなぎを食べたい!」と頭の中が鰻重でいっぱいになってしまいます。炭火で焼かれたうなぎは外側が香ばしく、中はふわふわで脂がのっています。余分な脂は落ちているのに、しっかりと旨味が残っていて本当に美味しいのです。パートナーは、食べ始めると無言でもぐもぐと食べ続けてしまいます。
EV車でロードトリップをするメリット
私たちの車は電気自動車なので、途中で充電をする必要があります。高速道路のサービスエリアで30分ほど充電をするのですが、その時間は私にとってちょっとした楽しみでもあります。車を充電している間に休憩したり、次の立ち寄りポイントを探したり、目を休ませたり、サービスエリアを散策したりします。ガソリン車では給油は数分で終わってしまいますが、EVの充電時間は旅の途中の小さな休憩時間のようなものです。私はこの時間がとても好きです。
地元の居酒屋を堪能

奈良に到着したのは16時半ごろでした。長時間の運転で目が疲れていたため、その日は大阪の道頓堀へ行く予定を変更し、ホテルの近くにある地元の居酒屋で夕食をとることにしました。居酒屋の魅力は、その土地ならではの料理やお酒を楽しめることです。地酒を片手に郷土料理を楽しみながら、マスターや隣に座った地元の人が、ガイドブックには載っていない観光スポットを教えてくれることもあります。旅先でのこうした交流が、日常から解放された時間を過ごしていることを実感させてくれるのです。
東京から奈良までのロードトリップ(2日目)
奈良と大阪を電車で観光した理由
私たちは奈良を拠点にして、大阪を電車で観光することにしました。理由のひとつは、大阪で車を運転することに少し不安があったからです。
関東では「なにわナンバーの車には気をつけろ」という冗談のような話があります。車間距離が近かったり、思い切った車線変更をしたりするドライバーが多いと言われているためです。もちろんすべてのドライバーがそうではありません。しかし、そうしたイメージが頭にあったため、今回は大阪市内を運転するのは避けることにしました。
そこで奈良にホテルを取り、大阪へは電車で移動することにしました。結果として、この選択は大正解でした。電車なら渋滞の心配がなく、スムーズに移動できました。思いの外、奈良から大阪へは近鉄線で簡単にアクセスすることができます。
午前中は奈良公園周辺を観光

午前中は奈良公園周辺を観光しました。東大寺は想像以上に壮大で、その巨大な建築を目の前にすると圧倒されます。何百年も前に建てられた建物が、今もこうして残されていることを思うと、私はどこか懐かしいような、不思議な気持ちになりました。その様子を見ていたパートナーは、少し笑っていましたが。
一方で、パートナーが夢中になっていたのは奈良公園の鹿でした。奈良の鹿はとても有名で、観光客は「鹿せんべい」を買って鹿にあげることができます。パートナーは鹿せんべいを3回も購入し、細くて小さな鹿を見つけては、まずお辞儀をしていました。奈良の鹿は鹿せんべい欲しさの催促行動で、お辞儀をするとお辞儀を返すことがあります。鹿がお辞儀を返すと、とても嬉しそうにせんべいをあげていました。
午後は大阪へ

活気ある大阪の雰囲気を楽しむ
昼頃、私たちは近鉄線で大阪難波駅へ向かいました。電車での移動はとてもスムーズで、あっという間に大阪に到着しました。
大阪に来た目的は、とてもシンプルです。お好み焼きとたこ焼きを食べ、道頓堀のグリコのネオンサインを見ることでした。道頓堀周辺にはお好み焼きやたこ焼きの店がたくさん並んでいます。私たちはその中の一つのお店に入り、お好み焼きを注文しました。お店の人が鉄板で焼いてくれるので、初めてでも安心して楽しむことができます。
道頓堀周辺には「〇〇筋」と呼ばれるアーケード商店街がいくつもあります。飲食店だけでなく、服や雑貨などさまざまなお店が並んでいて、歩くだけでもとても楽しい場所です。私はその雰囲気が、韓国の明洞に少し似ていると感じました。私たちは通天閣には行かず、難波周辺の商店街をのんびり歩きながら大阪の街の雰囲気を満喫しました。外国人観光客もとても多く、みんな楽しそうに歩いている様子が印象的でした。
エスカレーターの乗り方が本当に違った!
もうひとつ面白かったのは、駅のエスカレーターです。関東ではエスカレーターでは左側に立ち、右側を歩く人のために空けることが一般的です。しかし関西では逆で、右側に立ち、左側を空けるという文化があります。こうした小さな違いを実際に体験できるのも、旅の面白いところだと感じました。
関西の冬は想像以上に寒い
私は今回の旅行で、私はダウンジャケットではなくダウンベストだけを持っていきました。しかし、これは完全な失敗でした。3月上旬だったので気温自体は10度前後だったと思いますが、体感温度はそれよりもずっと低く感じました。まるで冷蔵庫の中にいるような底冷えでした。街を歩いていると、ニット帽をかぶっている外国人観光客を多く見かけました。関東の冬とは少し違う種類の寒さだと感じました。
これは、奈良や京都の地形が影響しています。盆地は昼と夜の寒暖差が大きく、冬は冷たい空気がたまりやすいため、体感的にとても寒く感じることがあるそうです。私のパートナーは白人によくあるように寒さには比較的強く、普段はあまり寒いと言いません。しかし、さすがの彼も「ここは寒い」と言っていました。
もし冬に関西を旅行する予定があるなら、しっかり防寒できる服装を準備しておくことをおすすめします。
まとめ
日本をロードトリップで旅するという楽しみ方
日本の鉄道はとても便利で、都市間の移動もスムーズなので、鉄道での旅を楽しむ人もいます。
しかし、ロードトリップにはまた違った魅力があります。富士山や湖、田園風景など、車で移動しているからこそ出会える景色があります。高速道路のサービスエリアでの休憩や、その土地ならではの食べ物との出会いも、ドライブ旅行の楽しみのひとつです。
今回の旅では、東京から奈良までのドライブを楽しみ、奈良では歴史ある寺院を訪れ、大阪では活気あふれる街の雰囲気を体験しました。奈良公園の鹿や道頓堀のネオンサインなど、日本らしい風景にたくさん出会うことができました。
また、奈良を拠点にして大阪を電車で観光したことで、日本の鉄道文化やエスカレーターの立ち位置の違いなど、日本の中で小さな文化の違いを体験できたのも印象的でした。
日本は鉄道だけでなく、実はロードトリップにもとても向いている国です。道路は整備されていて運転しやすく、高速道路のサービスエリアも充実しています。電車では見ることができない景色や場所に出会えるのも、ロードトリップならではの魅力です。
機会があれば、電車の旅だけでなく、ぜひロードトリップという旅のスタイルも試してみてください。きっと、日本の新しい魅力を発見できるはずです。

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